もう昼だった。通りには、この付近の会社の人達だと思うが、何人も、連れだって歩いている。皆、昼食に向かっているのだろう。朝方よりも、少し雲まじりの空だったが、それでも晴れには充分な日の光りの量だった。私は、まだしばらくはこの空の下にいたいと思った。しばらく考えて、だいぶ歩いたところにある大きな公園に向かう事にした。まだそんなにお腹は空いていなかった。
駅から来た道を引き返す。線路を越える。歩いていると、東京には珍しく東西南北に整然としたここら一帯の街並みが、学生時代を過ごした京都を思い起こさせた。