冬の終わり

修士論文審査前の最後の指導がTeamsであった。今日の議論だけでも、これまであまり突っ込まずにきたいろいろな論点が見えた。先生との、ひとまずこれが最後の演習だと思うと、感慨深いものがあった。

 

季節は、どうやら冬を脱しつつあるみたいだ。キャンパスを、ジャンパーなしで歩いても平気だった。今日は特に天気も良かったからか、そこかしこに、春を想わせるような空気感がただよっていた。そしてそれは、樹木の幹や枝先など、風景に細かく目をこらすことで、より確かなものだと感じられるのだった。

 

夕方の紫と橙が混ざったような光の感じが心地よく、遠く仰ぎ見る天守の白壁によく映えていた。湖岸を車で帰る道中、対岸にはあからさまな夕日が沈むのでなく、全体にやわらかい色あいの空となっていた。そのように多くがやさしさに包まれる中にあって、でも少し、寂しさを感じてもいた。