小学生のころの幼なじみに、よく周りの友達を叩く男の子がいた。もう随分会っていないその彼が、少年の姿のまま昨夜の夢に出てきて、私に何か囁いた。
何を囁かれたのか、覚えていない。そういえば、夢の中で彼は誰も叩かなかった…。
     ***
昨夜から、風が強かった。朝になっても、その風は収まっていなかった。食事を終えたら、夫は会社に行った。私は私で、昨日までとは違う日々が始まりそうな予感がしている。12月にしては珍しく暖かい風が、すべてを運んで行ったのだろうか。
食器を洗い、何をしようか考える。